2012年8月5日日曜日

オリンピックの柔道について

オリンピックの柔道において、日本の男子選手は金メダルを一つもとれませんでした。この成績に落胆された方も多いことでしょう。オリンピックの「Judo」はもはや日本の「柔道」ではない、と嘆いている方も少なくないと思います。しかし、私は結果について、異なった見方をしています。むしろ日本にとって好ましい状況とも考えています。

柔道は日本の伝統スポーツゆえ、テニスにおける「ウィンブルドン選手権」のような、世界に開かれた格式高い試合を、日本で開催することができます。柔道がより世界に広まることで、頂点を目指して世界中から日本に人がやって来ます。そのことにより、日本の文化が世界の人々に知れ渡り、日本に関心をよせる人も増加します。資本はビジネスチャンスとみて日本に投資し、日本の雇用も増加します。柔道の世界振興は、日本の伝統文化を世界に広め、日本に大きな利益をもたらすことでしょう。

女子78kg級では、アメリカのハリソン選手が、アメリカ柔道初となるオリンピック金メダルに輝きました。翌日、PodCastで配信されたWSJのニュースにて、キャスターのゴードン・ディールは、「私は『Judo』を見たことがなかったけど彼女の闘志を見てテレビを切ることができなかった」と、言ってました。同様に大勢のアメリカ人も、決勝試合を通じて、生まれて初めて柔道を見たと思います。ハリソン選手は、その活躍により、全米3億人に柔道を紹介し、「柔道界」に大きく貢献したと言えます。このことは、日本にとっても有益です。

つまり、他国の選手がオリンピックの柔道で金メダルを獲得することは、日本にとっても良いことなのです。

(おわり)


Kayla Harrison
http://www.london2012.com/athlete/harrison-kayla-1134707/