2012年5月13日日曜日

コンプライアンスとは権威への屈服


私は、安易なコンプライアンスを「権威への屈服」と考えています。

法律は、国民を統治者するために作られたものであり、国民の価値観は変わるため時代遅れであったり、時には間違ったりします。また、国によって、統治の方法や考え方も異なるため、同じもではありません。つまり、法律は、必ずしもこの世の普遍的なものではありません。

一方で、倫理感は、「人を傷つけてはならない」とか「人の自由を奪ってはならない」など、人類に共通する価値観です。宗教の違いにより異なる部分もあるものの、より本質的な部分には普遍性があると言えます。

法令遵守は大事ですが、悪法をまで遵守する事は倫理的に問題でしょう。ところが、正しい倫理観を持ち合わせなければ、法律の良し悪しを判断できません。それでは、法令を遵守しても法の奴隷になってしまいます。例えば今シリアで法令遵守と言えば、政府に異を唱える民衆を殺害することです。

つまり、倫理観が欠如したまま安易に法令遵守を唱える事は、権威への屈服と言えます。安易にコンプライアンスを提唱する企業もありますが、それは考えものです。大切なことは、コンプライアンスよりも、正しい倫理観を持つことです。

(おしまい)

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